会社員から個人事業主になった年の消費税の確定申告では給与収入はどうする?

 こんにちは! 愛知県一宮市の個人専門税理士の服部です。

 脱サラして個人事業主になった最初の年でも、インボイスの登録をしたのであれば消費税の確定申告が必要です。

目次

消費税には「給与」は関係ない

 会社員時代に、消費税の確定申告をすることがないことからもわかるように、給与収入は消費税の確定申告とは関係がありません。

 消費税は事業者が事業として行ったサービスなどについて課税するものです。

 雇用契約において雇用主の指揮・監督のもとで行ったサービス(労働)は、消費税の課税対象にはなりません。

 給与収入には消費税額が含まれていないですからね。

 したがって、

 1月~3月…給与収入350万円

 4月~12月…事業収入900万円

 合計収入 1,250万円

 であったとしても、

 消費税の確定申告書には、事業収入900万円のみを記載して計算していくことになります。

 給与収入350万円を記載することは一切ありません。

所得税の確定申告では全部合算

 初めて確定申告する人が消費税の確定申告で不安になるのは、おそらく所得税の確定申告書を作成してから、消費税の確定申告書を作成するときです。

 所得税の確定申告は、すべての収入を記載して、合計所得金額を基礎に所得税額を計算していきます。

 ところが、その頭のまま消費税の確定申告へ移ろうとすると、あれ?給与収入はいいのか?と思ってしまうのです。

 いいんです、消費税に給与収入は関係ありません。

 ちなみに、経費としての給与の支払い額もまた、消費税の計算には関係がありません。

 もし、青色専従者給与の支払いや従業員への支払いがある場合には、その給与額は仕入れ税額控除(消費税上の経費)の対象になりません。

課税売上高には給与収入は含まれない

 消費税では給与収入は関係ありませんから、もし消費税の確定申告書の作成に当たって、売上(収入)を入力するようなフォーマットがあるとしたら、そこには事業収入のみを入力することになります。

 先の例でいけば、事業収入900万円のみです。

 給与収入350万円を含めた1,250万円を入力してしまうと消費税額はかなり変動してしまいますし、翌年以降の課税方法についても影響を与えかねません。

 給与収入を消費税の確定申告書に記載してしまうなんてことは絶対にないようにしましょう。

まとめ

 消費税の確定申告では、給与収入は一切関係がありません。

 所得税とは異なるところです。

 「課税売上高」にも給与収入は含まれませんので、たとえば「基準期間における課税売上高」などを考える場合には、基準期間(=2年前)の給与収入は考慮しませんから、

 もし基準期間中に給与収入しかなかったのであれば、基準期間における課税売上高は0円ということになります。

 所得税とはかなり感覚の違うところがありますので、戸惑うところもあるとは思いますが、個人事業主であれば付き合っていかなければならないものになります。

 少しずつ理解を深めていきましょう。

この記事を書いた人

 愛知県一宮市の個人専門税理士です。個人事業主の税務顧問、個人のスポット税務調査対応、住宅ローン控除や不動産の売却に関する確定申告、贈与税・相続税の申告など個人に税金に特化しています。

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