パパ活で得たお金は所得税か贈与税のどちらで申告するのか

 こんにちは! 愛知県一宮市の個人専門税理士の服部です。

 パパ活という言葉が一般的になって久しいですね。

 パパ活で得たお金を税務署へ申告しようと考えるとき、所得税なのか贈与税なのかどっちだろう、と迷うことが多いようです。

 今回は、パパ活で得たお金をどのように申告すべきなのか、私の考えていることを書いてみようと思います。

目次

もらってるから贈与税なのか?

 ネットで検索すると、実際にパパ活をしているらしい女性が「贈与税の申告方法」などを相談している事例が多いようです。

 その女性からすると「お金をもらっているから贈与税」という考えなのだと思うのですが、それであれば、仕事をしてお金をもらったときであっても「お金をもらっているから贈与税」となるはずです。

 しかし、実際にはアルバイトや業務委託などの仕事でお金をもらったときには「所得税」として取り扱いますよね。

 ですから、まずは「もらったから贈与税」という発想をいったんわきへおいて考えましょう。

対価性・継続性・営利性があるか?

 パパ活としてお金を得る場合、いろいろなパターンがあるのでしょうけれど、少なくとも女性側がなにかしらのサービス提供を行っているケースがほどんどだと思われます。

 たとえば、男性から「応援したいから」といって金銭を受け取ったとしても、女性は男性と一緒に食事をしに出かけたり、又は電話やラインで日々やり取りをしたりしていることが想定されます。

 このサービス提供の対価として得ているという対価性があることは、所得税として課税すべきポイントです。

 また、何度も食事に一緒にいくことや日々やり取りを行っていることは、その活動が続いているわけです。この継続性もまた所得税として課税すべきポイントです。

 さらに、「お金を稼ぐ」という目的で行っていて、実際に一定の経費をかけてより大きい収入を得ようとしている場合、その営利性もまた所得税として課税すべきポイントです。

贈与税は「無償」が基本ベース

 一方、贈与税というのは「あげます」「もらいます」という約束をして、無償で財産を得た場合に課税されます。

 贈与というのは、通常「○○をしてくれたから」といって誰かが誰かに金銭を渡すというものではありません。

 また、一般に、贈与税が課税対象として想定しているのは、一括での多額の金銭の受け渡しです。

 毎月10万円ほどを継続的にもらっているという状況は、金銭をもらった人がその受けた金銭をある程度使ってしまっていると考えるのが通常です。

 贈与税は、もらった人にとって余剰となる資産(余ってしまうものやほかの価値ある財産にかわるもの)について課税するという観点があるものですから、

 すぐに使ってしまって手元になにも残っていない場合には、贈与税として課税することには少し違和感があります。

 それに、いち個人が他の個人に対して数百万円もの価値のあるサービス提供などを行うことはなかなか考えられませんから、やはり一括で多額の金銭の受取りは、一般にはおおむね無償で行われたものと考えられるでしょう。

他人同士で無償の金銭の受け渡しはないのでは?

 贈与税の課税対象は、親族間の贈与だけには限られませんが、実際には親から子へなどの親族間の贈与に対するものがほとんどです。

 それは、おそらく「何の見返りも求めないで金銭を渡す」という状況は、他人同士のなかで生ずることがないからだと考えられます。

 親と子だから、親族だからこそ「何の見返りも求めないで金銭を渡す」という状況がありえるわけです。

 また反対に、親族でなければ「なにもしていないのにお金をくれた」という状況は想定しづらいです。

 もしかするとパパ活をしている女性のなかには「一緒に食事にいっただけ」との認識をしている人もいるかもしれません。

 しかし、実際の親子であればそれは当たり前の状況ですが、他人が他人と食事にいくというのは、ましてや「若い女性が自分の親の年齢に近い男性とふたりきりで食事に行く」というのは、それは当たり前の状況ではなく、その行為自体が立派なサービス提供となっていると考えられます。

 ということで、無償での金銭の受け渡しというのは、他人同士の間では通常想定できず、したがって贈与税の課税として取り扱うことは特定のケースに限られるでしょう。

パパ活はほとんどのケースで所得税の対象だと考える

 「パパ活」ということばからもわかるとおり、それはある程度の継続性をもった、お金を得るための活動なはずです。

 税務申告することを考えているのであれば、

 ・自分がサービス提供を行っているのか

 ・複数回、継続して行っているのか

 ・より高い収入を得ようと努力しているか

 といった点を検討してみて、

 もし、 「自分は本当になにもしていないのに、しかも何回も繰り返してもいないのに、多額の金銭を一度にもらった」という状況であると考えているのであれば、贈与税として申告しても差し支えないでしょう。

 しかし、そうでなければ、まずはパパ活によって得たお金については、おおむね所得税として申告することが妥当であると考えられます。

まとめ

 パパ活で得たお金は、継続的なサービス提供の対価として、一定の労力を要したところで獲得したものであると考えられます。

 結局はケースバイケースになってしまうようなジャンルではありますが、私はおおむね所得税として申告するのが妥当であると考えています。

 パパ活で生計を立てているのであれば事業所得として、そこまでではなくほかに給与などがある場合には雑所得として申告することになるでしょう。

 

 

 

 

この記事を書いた人

 愛知県一宮市の個人専門税理士です。個人事業主の税務顧問、個人のスポット税務調査対応、住宅ローン控除や不動産の売却に関する確定申告、贈与税・相続税の申告など個人に税金に特化しています。

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