こんにちは!愛知県一宮市の個人専門税理士の服部です。
近年、国税庁は「センター化」を推進してきました。各税務署の内部事務を国税局内の業務センターに集約して効率的な事務運営を図ろうとする政策です。
今回は、業務センターにいる職員は何者なのかについてちょっと書いてみたいと思います。
「国税局業務センター」を知っていますか?
みなさん「業務センター」を知っていますか?
「業務センター」とは、各税務署の内部事務を一括して集約処理をする部署です。
内部事務とは、申告書や届出書の入力処理、申告内容についての一般的な照会文書の発送などの事務をいいます。
令和3年7月からセンター化は開始しました。その後、対象となる税務署の数を徐々に増やしてきまして、令和8年7月をもってついに完成を迎えました。
国税庁HPによれば、名古屋国税局内の業務センターは次の10か所あります。
【愛知県内】
・名古屋業務センター
・熱田業務センター
・刈谷業務センター
・小牧業務センター
・豊橋業務センター
【岐阜県内】
・多治見業務センター
【三重県内】
・津業務センター
【静岡県内】
・沼津業務センター
・清水業務センター
・浜松西業務センター
私が暮らす愛知県一宮市を管轄する一宮税務署も令和8年7月にセンター化の対象となりました。
一宮税務署を受け持つ業務センターは「名古屋業務センター」です。
「名古屋業務センター」は令和8年7月以降、次の9つの税務署の内部事務を集約して稼働しています。
千種税務署
名古屋東税務署
名古屋中税務署
昭和税務署
一宮税務署
津島税務署
岐阜北税務署
岐阜南税務署
大垣税務署
「名古屋」業務センターですが、岐阜県内の3つの税務署も対象としているんですよね。
たぶんまだ業務センターは市民権を得ていない
「税金のことは税務署へ」というのはすっかりおなじみかと思います。
ところが近年、業務センター化が進んでからは、税務署に電話をしたら職員から「業務センターへ電話して」と言われたという経験をする人が増えたことでしょう。
申告書を提出するときに税務署から「業務センターへ郵送して」と言われたこともあることでしょう。実際、国税庁のHPには書類の提出は業務センターへするように案内がされています。
しかしながら、「業務センター」はまだきちんと知られていない状況もあり、業務センターから届いた文書の内容を税務署に尋ねようとする、という方も多くおられます。
残念ながら、税務署の職員は「業務センターへ電話してください」と案内せざるを得ません。
また、電子申告の受信状況や申告書の審査の進捗状況、還付金の振込の状況などの事務は業務センターが担当しており、税務署に電話をしても「業務センターが担当しているのでそちらへ聞いてください」と言われることになります。
私は最後に大垣税務署で勤務していましたが、一般の方のみならず税理士からも電話で処理状況などを聞かれたこともあります。
「それは業務センターがやっていまして」と伝えると「そうか、そうでしたよね」という感じになりました。
要するに、組織の外側からすれば「どんなものを業務センターに聞けば良くて、どんなものは今まで通り税務署に聞いてOKなのかよくわからん」というのが実情なのでしょう。
業務センターはきっとまだ市民権を得ていないのだろうと思います。
業務センターにいる職員は誰?
「それは業務センターという部署がやってまして」との説明をすると、
「国税の事務を外部に委託しているのか」
と質問された経験があります。
業務センターという名称からなんとなく外部の組織かと思ってしまうのもわからなくはないですが、全然違います。
業務センターにいる職員は完全に「国税職員」です。
税務署の職員は、名古屋国税局に採用された職員ですが、人事異動で税務署や名古屋国税局、そして国税局業務センターを行ったり来たりしています。
業務センターへの人事異動を受けたことのない職員は普通にいますが、それでも令和3年から業務センターを拡張してきたこともあって、税務署や国税局から業務センターへ人事異動となった職員はかなりいます。
私は業務センターでの勤務経験はありませんが、最後に勤務していた大垣税務署では個人課税部門の内勤の部署に属していましたので、頻繁に名古屋業務センターの職員とやり取りをしていました。
もしかすると、仕事の性質の延長線を考えると、私は退職しなければ翌年にでも業務センターへの人事異動を受けていたかもしれませんね。
ということで、「業務センター」は税務署や国税局から異動してきた職員で構成されており(※)、正真正銘の国税職員です。外部組織どころか、完全に国税局内に属する一部署です。
※業務センターのみで働く非常勤職員もいます。
まとめ
業務センターはまだ聞きなれない人もたくさんいると思いますが、申告書の処理状況など少し聞いてみようと考えるときは、たいていのケースで業務センターへ尋ねることとなるでしょう。
税務署は今後、税務調査事務に注力していくこととなると考えられます。
税務署よりもむしろ国税局業務センターと連絡を取り合っていく機会が増えていくことでしょう。
